
ケルト人の芸術作品
※この記事では‟イギリス”のことを‟ブリテン島”と呼んでいます。そして‟England(イングランド)”と呼ばれるようになったのは中世からです。
紀元前800年~西暦43年頃まで
鉄器時代は青銅器時代の直後に続きました。ブリテン島は変化を続けましたが、青銅器時代にブリテン島とヨーロッパ本土との間に設立された貿易関係は引き続き続いていました。それは鉄を開発したことから、鉄器時代と呼ばれるようになったのです。
なぜ青銅より鉄の方が優れているのか?
鉄は青銅とはまったく違った方法で作られました。青銅が注がれたのに対して鉄は金敷きを連続的に加熱し、金づちで打ち抜くことによって形作られました。農業用具、硬貨、鎧を作るのに使われ、鉄は遥かに強く、長期間の間で鋭い切れ味を保つことができたのです。
そのため鉄は、斧や武器にとても適していました。この時には鉄製のいくつかの装飾美術が製作されています。
ヒルフォート(防御された居留地、避難場所として使われた土塁の一種)
鉄器時代(紀元前800-700年)の初期の間、多くのヒルフォートがブリテン島全土に建設されました。これらの敷地の多くは永久居留地や軍事要塞として建設されたものではありませんが、そのまま使用することもできます。

現在のメイデンキャッスル
実際には全国の様々な群集間で取引する時に使う場所や、会議のために使用されていました。これらの多くは、ドーセット(Dorset)のメイデンキャッスル(Maiden Castle)のように遺跡として今でも残っています。
ヒルフォートのほとんどが紀元前450年頃には既に使用されていませんでした。最初の石造りの塔は、スコットランドで紀元前500年頃にブリテン島で建設され始めました。
ケルト族の移住
![See page for author [CC BY-SA 3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/fe/Ancient_Celt_with_carnyx_%28Ancient_Briton%29.jpg](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/fa/Britishmuseumwaterloohelmet.jpg)
鉄器時代のウォータールーヘルメット
ケルト族の人々は、鉄器時代(紀元前500年頃)にヨーロッパ本土からブリテン島に移住したと考えられています。多くの人がケルト族は主にフランスと南ヨーロッパの地域から来たと信じています。
歴史家は依然として、ケルトの真の起源について議論しています。
ケルト族は1人、またはグループであるとよく言われていますが、これは未だ確かではありません。
そしてケルトの中には様々な族があり、その族内ではよく争いが起こっていましたが、族にはリーダーが存在していませんでした。彼らは同じ言語と文化で結ばれた人々のグループであり、美しい芸術作品を生み出した優れた職人でした。
ケルト人はブリテン島の支配的なグループになり、ローマ人の到着前にはたくさんの大きな部族を作ったのです。
最初の史料
紀元前330年から320年の間に、マサイラのピテアスと呼ばれるギリシャの探検家がブリテン島の周辺を旅し、島の最初の史料を書きました。
彼は人々が熟練した小麦農家であり、主に平和であるということも記しています。しかし彼らは戦いには優れた才能を持っており、戦いをした時には馬の兵車(今で言う戦車のようなもの)を使いました。
ローマ人がやって来た
鉄器時代の最後の数年間は主に貿易に着目していました。この時点でローマ帝国はヨーロッパを通して拡大し始め、ローマ人は貿易を理由にブリテン島の存在を知るようになりました。
そして鉄器時代は、ローマ人が第一世紀初めに侵略した時に終わりました。
Image Credits
Maiden Castle: Ray Beer [CC BY-SA 2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0)], via Wikimedia Commons
Waterloo helm:See page for author [CC BY-SA 3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons
Ancient Celt with Carnyx Trumpet: Kabuto 7 [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], from Wikimedia Commons