Brexit(イギリスがEUを離脱すること)は、最近のイギリスの歴史の中で最も大きな出来事となりました。この記事ではイギリスの独立について、そしてなぜこのような事が起こったのか、恐らく近い将来で起こり得ることについて勉強していきたいと思います。
今日は「EU」の始まりと、イギリスはどのようにしてEUに加わったのかを見ていきましょう。
EUとは?
EUとは27ヶ国(イギリスは含まない)から成るヨーロッパ連合です。EUの正式名称はヨーロピアン・ユニオン(ヨーロッパ連合)であり、政治的な連合です。EUの人口は5億1千万人と言われています。

これらは、EU各国の旗です。
EUとヨーロッパは同じ?
同じではありません。ヨーロッパは大陸であり、50ヶ国の国で成り立っています。そしてEUは大陸ではなく政治的な連合です。例えばロシアはヨーロッパの大陸にありますが、EUには属していません。多くの人はEUについて話す時に「ヨーロッパ」という言葉を使いますが、同じ意味を表す言葉ではないので使わないのが正解です。
いつからEUが始まったのか?
EUがスタートした当初は、EUとは呼ばずに「EEC」(The European Economic Community )と呼んでいました。これは1958年に始まり、最初の6ヶ国はベルギー、フランス、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、西ドイツです。EECの意向は経済貿易と繁栄をさせることであり、イギリスは1973年にデンマークとアイルランド共和国と一緒にEECに加わりました。この時、イギリスは加盟についての国民投票をしませんでした。政治は国民の同意なしで加盟することを決めたため、一部の人々は怒りを感じていました。1975年にはイギリスでEECに在留するかどうかの国民投票を行い、67%の国民がEECに‟在留する”に投票しました。
EECに何が起こった?
その後、数年の間にEECは少しずつ変わり始めました。他の国も参加し新しい欧州旗を作り、EECは政治的統一に向かって進んでいきました。
1992年にはEECがEUとなり、新しい条約が締結されました。今や最終目標はただの経済団結だけではありませんでした。EUが拡大し続け、すべてのEU加盟国が同じ法律を遵守し、同じ通貨を使用し、政治的権力が最終的にEUの支配下に置かれることが期待されたのです。

ユーロは1999年に導入されました。
なぜ2016年、イギリス人は国民投票を希望したのか?
EECには大きな変化がありました。EECは現在はEUと呼ばれ、そのEUには国旗と国歌があり、現在は強い政治力を持っています。多くのイギリス人は1975年の国民投票が経済連合に留まる投票だと感じていましたが、それは非常に異なるものへと変わっていきました。イギリス国民は、政治的連合に加わることを望んでいるのか、またEUが国旗や国歌を持つべきなのかについては選択肢を与えられませんでした。
彼らにとってEUの変化は、あまりにも急速で大きすぎました。
40年たった後、国民はEUの加盟について新たな国民投票を要求しました。
離脱か在留か?
もしイギリス国民が離脱に投票した場合、これはイギリスが独立国になることを意味します。またイギリスが在留を決めたら、イギリス国民がEUの一部として同意を得ることを意味します。
結果
2016年6月23日に国民投票が開催され、イギリス国民の52%が離脱に投票しました。
来月の記事では、なぜこんなに多くのイギリス人が「離脱」を選んだのか、紹介していきたいと思います。
Part 1「イギリスとEUの関係と歴史」
Part 2「なぜイギリス国民は離脱を希望したのか?」
Part 3「なぜ国民の一部は離脱を望まなかったのか?」
Part 4「EU離脱を決める国民投票から1年後」
Part 5「ブレグジットの最新情報(2017年9月)」
Part 6「ブレグジットから2年」
Part 7「ブレグジットの最新情報(2018年12月10日)」
Part 8 「ブレグジットの最新情報(2019年4月5日)」