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ダンケルクスピリット 「Dunkirk Spirit」

イギリス人にとってダンケルクスピリットの精神とは?

前回の記事では、ダンケルクの背景について書きました。最近では、イギリス人の間で“ダンケルクスピリット”を話題にすることがあります。
今日はその“ダンケルクスピリット”とは何なのか見ていきましょう。

ダンケルクの後に何が起こったのか?

1940年はイギリスにとってとても波乱な時期でした。ダンケルクの直後、ドイツがフランスを占領した後すぐにイギリスの戦い(バトル・オブ・ブリテン)が始まりました(7月10日〜10月31日)。ヒトラーはイギリス空軍を殲滅させる計画をし、またドイツ空軍がイギリスの武器製造工場(戦争に必要な戦車や武器を造る工場)を破壊し、イギリス政府に降伏させる圧力をかけることも考えていました。その後、ロンドンやその他多くの街が爆撃に遭い、多くの国民が犠牲となりました。

墜落したドイツの戦闘機の上でポーズをとるイギリス人

この大変な時期に、ダンケルクは国民に小さな希望を与えたのです。多くの国民を含めた何千人ものボランティアの人達が、ダンケルクで軍隊の避難の手助けをしていました。多くのボランティアはダンケルクへ行くことは非常に危険であり、命を落とす可能性があることを知っていながらその場所へ向かったのです。彼らの行為はイギリス国民によって賞賛され、この多くのボランティアのおかげでたくさんの兵士の命が救われました。
このような絶望的な状況の中で、国民、兵士、戦闘機が決して諦めなかった精神のことを“ダンケルクスピリット”として知られるようになりました。

1940年 ロンドン大空襲の時

ダンケルクスピリットとは何なのか?

ダンケルクスピリットとは、困難に陥った時、諦めずに立ち向かう不屈の精神のことを意味します。

何年か前に、私は祖母に1940年の出来事について尋ね、当時の事を明確に覚えているのか聞きました。祖母は当時、町工場で働いており、彼女はその時イギリスの人々は戦争に苦戦していたことを知っていたと言いました。また、国民はイギリスが侵略されるかもしれないと恐れていたとも言っていました。ウィンストン・チャーチルが有名な演説(我々は決して降伏しない)をした時、従業員全員が作業をストップし、ラジオでこの演説を聞いていました。そして演説が終わった後、全員が励まし合い、諦めないということを決意したそうです。このスピーチはイギリスの国民にとても強い影響を与え、祖母はこの出来事をとても鮮明に覚えていると言っていました。

ウィンストン・チャーチル首相

ダンケルクスピリットは、戦争の経験を通して異なる世代の人同士を結びつけ、彼らにとって生涯忘れることのない出来事として心に刻まれたのです。また、ダンケルクスピリットは「The Spirit of 1940」とも呼ばれていました。

ロンドン大空襲時、救助に当たった消防隊員

最終的にイギリス空軍はドイツ空軍を倒し、ヒトラーはイギリス侵略計画を放棄しました。ドイツ軍にとって、これが第二次世界大戦中の戦闘での初の敗北となりました。

人々にはこの精神がまだあるのか?

私はまだあると信じています。現代のイギリス人は、私達の祖父母と同じような困難に直面することはありませんでした。しかし私は、この団結力と忍耐の精神は1つのイギリスの性格であると感じています。時々、全ての島国にこの特性があるのだろうかと疑問に思うことがありますが、日本人も強い結束を持っていることに気付きました。

スピットファイアはダンケルク・スピリットのシンボルです

現代のイギリス人は1940年代の世代を賞賛し、ダンケルクスピリットを維持したいと考えているのです。