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イギリス人のタトゥー

なぜ多くのイギリス人は刺青を入れているのか?


非常に多くのイギリス人がタトゥーを入れていますが、何か理由があるのでしょうか?また、社会ではタトゥーは受け入れられているのでしょうか?この記事ではイギリスのタトゥー文化の歴史と、なぜタトゥーを入れている人が多いのかについて見ていきたいと思います。

イギリスのタトゥー文化の歴史

イギリスのタトゥー文化は何千年も前から存在しています。

1世紀、ローマ人がイギリスに来た頃、歴史家はイギリスのケルト族の先住民の体はタトゥーで覆われていると書いていましたが、何人かの歴史家は彼らの肌は濃紺色でペイントされていたと言っています。しかしローマ人は、ケルト族は自分の体に凝ったデザインのタトゥーを彫っていると記録に残しています。そのデザインは動物のものが多く、体の大部分に彫られていました。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/fe/0885_Der_keltische_Krieger_mit_T%C3%A4towierungen_im_3.Jh._v._Chr.1.JPG

当時ケルト族が入れていたタトゥー

タトゥーを入れる習慣はその後何百年も続きました。11世紀にノルマン人がイギリスに来た際、ネイティブのイギリス人の間ではとてもタトゥーが流行っていることに気づきました。こうしてノルマン人は、イングランド人からタトゥーという新しい文化を取り入れたのでした。

17世紀頃には、イギリスの海軍の間でタトゥーは一般的となっていました。イギリス海軍は世界中の訪れた港で、それぞれ異なるタトゥーを体に刻んでいきました。

19世紀後半にはイギリス海軍が日本にやってきました。そしてヨーロッパ全土では日本製品の需要が高まり、日本式の刺青も人気を増していました。イギリス海軍は、日本の彫り師の非常に複雑なデザインに感心しました。日本の刺青はとても人気になり、1881年にはビクトリア女王の孫が横浜でタトゥー入れたと言われています。その彼が後にイギリスの王となるジョージ5世でした。

彼が日本からイギリスに帰国した際、多くの新聞が彼のタトゥーに関する記事を記載しました。そして多くの国民が日本の刺青に興味を持ち、間もなくして新しいタトゥースタジオが次々とできました。また、貴族の多くがタトゥーを欲しがっていたことも事実です。

1970年代にはパンクファッションが流行となり、イギリスではさらにタトゥーが人気となりました。1990年代後半と2000年代初頭には、ディビッド・ベッカムのような多くのサッカー選手の間でもタトゥーは主流となりました。そして今もその人気は続いていますが、現在もタトゥーはファッションの一部として楽しまれています。

イギリス人の何割がタトゥーを入れているのでしょう?

実はイギリスは、タトゥーを入れている人の割合が最も高い国の一つなのです。

最近の調査によるとイギリス人の成人のうち、5人に1人がタトゥーを入れているようです。その中の20~30代の3人に1人は入れていて、多くが複数のタトゥーを入れているようです。

タトゥーは社会で受け入れられるのでしょうか?

タトゥーはとても一般的であり、イギリスは世界で最もタトゥーに優しい国であると言っても過言ではありません。イギリスでは、タトゥーがある人でも問題なく公共のプールを利用することができます。

またタトゥーは、就職する際に大きな問題にはなりません。最近の調査によると、ほとんどの企業が腕など体の見える部分(顔や首を除く)にタトゥーがある人でも採用に問題はないと言っています。しかし銀行員や接客業の場合は、顔や首にタトゥーがある人は採用が難しいかもしれません。

一般的に、タトゥーのサイズが大きくなく目立たない場合は特に問題ではありません。タトゥーが原因でクビになった人もいるそうですが、そんなによく聞く話ではありません。

どんなデザインが人気?

多くのイギリス人が家族の名前を入れています。面白いことに最近では、ケルト族時代のデザインが再び人気となっているようです。多くのイギリス人女性が花や詩などの小さなタトゥーを好み、最近では指の横に入れる人もいます。

また、イギリスでは日本の漢字を入れることも流行っていて、漢字はイギリス人にとって異国風でとても芸術的に見えるからだそうです。その漢字のタトゥーを入れたほとんどの人が自身で読めないそうですが、タトゥーアーティストが正しい漢字を彫ってくれると信頼しているようです。そのため、時々イギリス人が入れている漢字のタトゥーは日本語では意味を成さない場合があります。

今後のイギリスのタトゥー文化

年々、タトゥーは人気を増していますが、この文化は約10年以内でピークを迎えると言われています。このことを示す証拠に、何人かの10代の若者達はタトゥーを入れたくない、または賛成しないという意見を持っているようです。

その理由は何でしょう?

10代の若者の両親を含む非常に多くの人がタトゥーを入れており、もはや格好いいとかオシャレだと言われるような時代ではなくなってきているからです。

もう1つの理由に、タトゥーを1つ入れるとさらに他にも入れたくなり、これは時々「Ink addiction(タトゥー依存症)」と言われています。あまりに入れすぎると見た目は怖く見苦しくなるため、若者にとってタトゥーはいい印象を与えず、真似たくないと感じるようです。

イギリス人がタトゥーを好きであること、この文化が何千年も続いていることを否定するのは難しいです。しかし近い将来、若者の間でタトゥーは入れない方がいいという意見が多くなれば、それはそれでおもしろくなるでしょう。

 

Image Credit: 0885 Der keltische Krieger mit Tätowierungen im 3.Jh. v. Chr.1 by Silar [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], from Wikimedia Commons

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