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イギリスのBBC

イギリス人はBBCについてどう考えているのか?

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BBCはおそらく世界で最もよく知られているイギリスのテレビ局で、世界で一番古い放送会社です。今日はこのBBCの歴史についていくつかの情報を提供すると共に、イギリスの人々がBBCについてどう感じているのかを説明したいと思います。

原点

BBCは1922年10月18日、ラジオ放送局として設立されました。元々は”British Broadcasting Company”(BBC)と呼ばれ、非常に人気がありました。そしてBBCの本来の目的は「情報提供、教育、楽しませること」でした。

1927年には「British Broadcasting Corporation」という名前に変わりましたが、幸いにもアナグラムである「BBC」から変更する必要がなかったのです。

BBCは1932年にテレビ放送を開始しましたが、1936年11月にはレギュラーでのテレビ放送が始まりました。

それ以来、BBCはイギリスの主な州での放送局となりました。BBCは最も有名なTVドラマやドキュメンタリーのいくつかを制作しました。主な2つのチャンネルは「BBC One」と「BBC Two」です。そして近年、BBCは「BBC Three、BBC Four」の2つの新しいチャンネルを導入しています。

ロンドンにあるBBC本社

BBC Oneは、ニュースと最も重要なショーに集点をあてたメインのチャンネルです。

BBC Twoは、世間の時事問題とスポーツを中心に取り上げているチャンネルです。

BBC Three は2003年に導入され、16~34歳の若い世代の視聴者のために作られたチャンネルです。2016年にはテレビ放送を中止し、オンラインのみで視聴可能となっています。

BBC Fourは2002年に導入され、ドキュメンタリーや音楽を中心に取り上げられています。

資金提供は?

BBCのチャンネルにはCMがないので、広告主からお金を得ることはできません。BBCは公的資金を受けています。そのため、テレビを所有しているすべての人はテレビ受信料を支払う必要があります。おもしろいことにこの受信料には2つの選択肢があり、1つはカラーオプション、もう1つはモノクロオプションです。現在のカラーテレビの年間受信料は£147(£1は153円=22,419円)、モノクロテレビの受信料は£49.50(7,573円)です。受信料は月々分割して支払うことも可能です。

もし受信料を支払わずにテレビを見ると、罰金と起訴を受けることになります。受信料を支払っていない人の中には、BBCから支払いを要求する案内が届きます。それでも支払いを拒否する場合には裁判所に行くことになります。このように支払いを拒否し、起訴されるほとんどの人は罰金を科せられます。罰金は£1000以下、またはさらに少ない金額で済む場合もあります。極端なケースで、罰金の支払いを拒否した人々が刑務所行きになったこともありましたが、これは非常に稀なことです。しかし2014年、罰金を支払わずにいた39人が刑務所に送られ、約20日間服役したという実例があります。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d9/Tardis_BBC_Television_Center.jpg

TVドラマ「Doctor Who」のテレフォンボックス

イギリス人はBBCについてどう感じているのか?

長年に渡りイギリスの国民はBBCを支持し、テレビ番組やドキュメンタリーの出来を高く評価していました。もし20年前に世間一般のイギリス人に対してBBCの意向について聞けば、ほとんどの人は高評価をしていたでしょう。

多くのイギリス人は、今でもBBCがプロデュースした”The Blue Planet”のようなテレビ番組やドキュメンタリーを好み、賞賛していますが、BBCを支持していない、または好きではない人も実際にはたくさんいます。中にはBBCを本当に嫌う人もいます。

ではそれはなぜでしょう?

1つの理由として挙げられるのがテレビの受信料です。前にも言いましたが BBCは公的資金を受けています。国民全員が受信料を支払っているかを必死に突き止めようとしており、イギリス国民はこの受信料がどのように使われているかについて不安を感じています。受信料が上手に活用されたり、高品質なテレビの制作に使われるのであれば問題ありません。しかし多くの国民はこのお金が無駄になっているのではないかと不信感を抱いています。 2017年、BBCは番組の司会者に報酬をいくら支払ったかという情報の公開を強いられました。驚くことに、最も高額な司会者の報酬金額は、2016~2017年までの1年間で£2,200,000(約3億3,660万円)でした。その他多くの司会者達も巨額の給料を受け取っていました。イギリス国民は、BBCに勤める人の多くが多額の給料を受け取っているのではないかと感じています。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/3d/BBC_Broadcasting_House_news_studio_from_the_back.jpg

しかし理由は他にもあります。BBCは公平で政治的にも中立の立場でなければいけませんが、近年多くのイギリス人はBBCが左翼になり、政治的に偏りがあると感じているのです。また、現在では政治的なイデオロギーが多くのテレビ番組やドラマに取り入れられていると感じています。この問題はニュースなどの報道にも影響を与えています。

2016年のEU離脱に関する国民投票では、BBCがEU離脱に対して非常に偏見を抱いていると多くの国民が主張していました。BBCは中立の立場でなければならなかったのですが、EU在留を支持する政治家にインタビューするための放送時間がさらに設けられたのです。国民投票の後もこの問題は続きました。国民投票によりEU離脱が決定しましたが、ある1つの調査によるとBBCは2016年6月~12月にかけてニュース番組から366人のゲストにインタビューをしました。その中の52.5%がEU離脱対して否定的な意見を持ち、16.3%がEU離脱に対して前向きな見解を示しています。この偏った形式の報道に対して一部の政治家は現在、BBCに対する改革の呼びかけを行い、これが大きな問題となっているのです。

最大の問題

人々がBBCに抱える最大の問題というのは「多様性」政策です。数年前BBCはイギリスの人口統計と等しくするため、BBCにも様々な人種の人々を雇うべきであると決めました。これはBBCが現在、黒人、中東の人々、少数民族の職員数が一定の割合を占めるようにノルマを達成しようとしていることを意味しています。一見良いアイデアのように聞こえますが、BBCは実際の民族人口比率に比べてさらに高い目標を掲げています。BBCがこのような特定の人種の比率を過度に増やそうとしているのではないかと国民は感じているのです。

そして最近のBBCの求人広告には「黒人、中東、”白人ではない人”」と表記し、職員の募集を呼びかけています。これは白人が考慮されないということを意味しています。現在ではこのようなBBCの求人広告を目にすることがあります。白人の司会者の中には、BBCが白人以外の司会者を望んでいたため、次の契約更新が行われなかったこともあったそうです。

これはイギリス国民の憤りをもたらしています。イギリス人はあらゆる人種がどこでも職に就けるチャンスがあることを嬉しく思っていますが、BBCは白人に対して差別的な見解を持っています。イギリスではこのような人種差別的な求人広告を掲載することは違法となっています。
これらのすべての理由によってBBCの未来が疑問視されているのです。

BBCの将来はどうなる?

将来で何が起こるのかは分かりませんが、BBCはイギリス国民から多くの支持を失っているようです。BBCがこれ以上公的資金を受けるべきではないと決定づけるための国民投票の呼びかけをしている人が数多くいます。BBCが偏った政治的意見を持ち、白人を差別し続けるのなら、間違いなくイギリス国民はBBCへの受信料の支払いを認めることはないでしょう。

たくさんの人がBBCにはいい思い出があり、長年に渡りその番組を楽しんでいたのでこのような結果になってしまい非常に残念に感じています。しかし過去10年の間にイギリス国民は、BBCがそろそろ民間企業になった方がいいのではと考えていました。多くの人にとって今のBBCは、これまでのBBCではなくなってしまったのです。

 

 

Image Credit: BBC TV and Radio Outside Broadcast Vehicle by calflier001 [CC BY-SA 2.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0)], via Wikimedia Commons

Tardis BBC Television Center by Babbel1996 (selbst fotografiert = Own work) [CC BY 2.5 (http://creativecommons.org/licenses/by/2.5)], via Wikimedia Commons

BBC Broadcasting news studio by Michal Bělka (Own work) [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)], via Wikimedia Commons

 

 

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