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イギリスの秘密情報部「MI6」

MI5、MI6とは?

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/01/SIS_building_%2826327425611%29.jpg

MI6本部

イギリスは世界で最も有名な秘密情報部を持つ国です。これは主に映画”ジェームズボンド” が影響を与えており、ジェームズボンドはMI6で働くイギリスのスパイを演じています。ジェームズボンドは架空の人物ですが、MI6は実際に存在する組織です。この記事では、イギリスの秘密情報部について詳しく説明するとともに、興味深い情報をいくつかご紹介したいと思います。

「MI6」とは何の略でしょう?

まず「MI」は「Military Intelligence」を表し、日本語では「軍事情報部」を意味します。では「6」にはどのような意味があるのでしょう?

もともと「MI」にはいくつかの異なる組織があり、それぞれに番号が振り分けられています。すでに「MI5」という名称をご存知の方もいるかと思います。簡単に言えば「MI6」は国外の秘密情報の収集、「MI5」はイギリス国内の秘密情報の収集や防諜を専門としています。

これら2つの機関は一般的に「MI6」と「MI5」と呼ばれることが最も多いですが、他の正式名称も存在します。「MI6」は‟Secret Intelligence Service(秘密情報部)”または‟SIS”と呼ばれ、「MI5」は‟Secret Service(保安局)”として知られています。

では始まりはどこから?

イギリス軍は何世紀もの間、機密情報収集とスパイ活動を行ってきました。しかし1873年に「Intelligence Branch」と呼ばれる新しい組織が作られ、この組織の目的はイギリス軍のために情報収集を行うことでした。

それから数年後の1909年、イギリス軍とイギリス海軍はドイツ帝国海軍の拡大に大きな懸念を抱いていました。ドイツの海軍の強さを確かめるため、イギリス政府は新たに「Secret Service Bureau(秘密勤務局)」を設置し、ここではすべての情報、スパイ活動、その他関連事項を管理しています。

第一次世界大戦中

1914年に第一次世界大戦が勃発した後、「Secret Service Bureau」は様々な部門で構成されていました。各部門の名称には「MI」の後に数字が続き、合計で、MI1~MI10の10部門に分かれていました。それぞれが異なる任務を管理しており、例えばMI1はコミュニケーションと情報収集、MI2は南北アメリカの地理情報の管理、MI3はヨーロッパ諸国の地理情報に関する情報収集を担当しています。また、一部の部門内ではさらに別のセクションに分類されており、例えばMI1内には7つの異なる部門MI1A~MI1Gに分かれていたようです。

戦争中最も成果を残した部門はMI5で、「スパイ活動(防諜)」を担当していました。ドイツの多くのスパイが戦争中イギリスに侵入しようとしましたが、ほとんどがMI5によって阻止されました。

戦後に「Secret Service Bureau」は再構成され、MI1Bは1919年にNID25という別の組織と合併し、「Government Code and Cypher School(政府暗号学校)」と呼ばれる新しい機関に統合されました。これは「GC&CS」として知られるようになります。

第二次世界大戦中

第二次世界大戦が始まった頃、軍事情報部の数は増えMI1〜MI19に振り分けられましたが、MI13やMI18などのいくつかの数字は使われることはありませんでした。

繰り返しますが、MI5はイギリスに住むドイツ人のスパイを特定するという役目を果たしました。非常に実力のある部門であり、ドイツのスパイは彼らにドイツへ偽の情報を伝えるよう強いられ、スパイ達には選択肢がなかったため仲間を裏切りイギリスに従ったようです。また戦争中、ブレッチリー・パークを拠点とした “GC&CS”はドイツのエニグマと暗号を解読することに成功し、これはイギリス人がドイツのシークレットメッセージをすべて解読できることを意味していました。この功績は当時「GC&CS」で働いていたアラン・チューリングという人物のおかげで成し遂げたと言っても過言ではありません。

第二次世界大戦後、多くの軍事情報部は解散または併合され、そのほとんどが「MI5」または「MI6」に併合されました。しかし「GC&CS」は独自の組織を保ち、 1946年にその名称を「Government Communication Headquarters(政府通信本部)」(GCHQ)に改名しました。この組織は現在、イギリスのチェルトナムを拠点としています。

GCHQ本部

第二次世界大戦後

‟冷戦”の間、MI5とMI6は非常に活動的であり、その間イギリス政府の多くはイギリスに侵入するソ連のスパイに懸念を抱いていました。1960年代には、映画「ジェームズボンド」がイギリスのスパイの名を広めましたが、MI5とMI6の存在が公式に認められたのは1994年のことでした。冷戦の終結以降、MI5とMI6は主にテロ対策に関わっており、過去20年間でMI5とMI6が自身の組織について多くの情報を一般に公開しましたが、ほとんどは機密情報として伝えられてはいません。

ロンドンを訪れた人の中に「SIS Building(MI6本部)」の建物を見たことがある人は多いかと思いますが、それはテムズ川沿いのヴォクスホール・ブリッジの隣に位置しています。そして近くには「Thames House」と呼ばれるMI5本部があり、ランベス・ブリッジの隣に位置しています。

MI5とMI6はどちらも世界最高の秘密情報部と見なされており、他の多くの国々はこれを模倣し独自の秘密情報部を作りました。もしイギリス人がこの組織に勤務している場合、彼らは内部の機密情報を漏洩しないという契約である「Official Secrets Act」に署名する必要があります。通常は自分の家族にでさえ、秘密情報部に勤務していることを伝えることはできません。

もしこの記事を読んで興味を持っていただけたら、英語版になりますが是非こちらの軍事情報部(MI1-MI19)のウィキペディアページをご覧ください。

 

 

Image Credit: SIS building by Laurie Nevay [CC BY-SA 2.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0)]

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