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イギリスの健康問題と平均寿命

イギリス人の健康に対する考え方とは?

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この記事ではイギリス人に最も多いと言われる病気、平均余命、そして定期健康診断がイギリス人にとってそれほど一般的ではない理由についてお話したいと思います。

以下は2017年にイギリスで死亡原因となった最も一般的な5つの病気です。

合計
男性 女性
1. 癌
166,600 88,900 77,700
2. 認知症/アルツハイマー病 76,075 25,880 50,195
3. 心臓病 66,091 40,789 25,302
4. 脳卒中
36,546 15,472 21,074
5. 呼吸器疾患 36,197 17,821 18,376

2017年の全死亡率の約28%は癌が原因でした。心臓病で亡くなる人の数はここ数年で徐々に減少していますが、認知症やアルツハイマー病による死亡者数は増加しています。

平均寿命

現在、イギリスの平均寿命は約81.2歳です。イギリス人男性が79.5歳、女性は83歳となっています。

男性と女性の平均寿命はここ数年で低下し始めていると主張されていますが、これは正しくありません。 ハートルプールなどのイギリスの一部の地域では、平均寿命は僅かに短くなっていますが、全体としてイギリスの平均は過去5年間ほど変わっていません。しかし寿命が長くなっていないことは事実です。

病院へ行くこと

イギリスでは無料で診察をしてもらえます。この詳細についてはとても複雑なため、制度の仕組みに興味がある方はこちらの記事をご覧ください。

医療費が無料のため頻繁に病院に通っているのではないかと思われがちですが、イギリス人の多くの場合がそうではありません。

一般的にイギリス人は、軽い風邪程度で病院には行きません。まずは薬局で買った薬を服用して数日間体調が回復するのを待ちます。もし治らず状態が酷くなるようであれば病院へ行きます。私の個人的な意見では、ほとんどのイギリス人が病院へ行く前に、自分の体調が良くなるかどうか4,5日程様子を見ると思います。

待ち時間

近年もう1つの問題となっているのが、病院で受診してもらうまでに時間がかかるようになったことです。びっくりするかと思いますが、急病など緊急を伴わない場合、イギリスの一部の地域では受診してもらうまでに2週間程かかることがあります。これはイギリス全地域という訳ではありません。田舎の小さな町や村では診察待ちの人がはるかに少ない傾向にあるため、午前中に病院で受付をすれば同日には受診できます。ただし大都市では、順番待ちリストが7日を超えることも珍しくありません。

なぜこのようなことが起こるのか?

基本的に現在のイギリスの人口は毎年約40万人ずつ増加しており、そのうちの半数は他国からの移住者です。この急激な人口増加により、患者数の増加に対応できる医師や看護師の数が不足していることも意味しています。たとえ十分な資金が提供された場合でも、毎年診療所や病院を建設することは不可能でしょう。また、毎年この増加に対応するために必要な数のスタッフの訓練をすることも不可能です。

また、イギリスの医療制度を無料で利用する目的で、観光ビザで他の国々からイギリスにやって来る人もいます。その人々の多くは旅行保険には加入せず、故意的に行っており、これが「Health Tourism」(医療受診を目的とした国外旅行のこと)として知られるようになりました。しかしイギリス政府は現在、その観光客の母国の政府から医療費を返還するよう厳しく訴えています。

健康診断

日本のように年に一度の健康診断を受けているイギリス人はほとんどいません。 40〜74歳の人は無料で健康診断を受けることができる制度がありますが、それを利用する人もほとんどいません。この 理由はいくつかあります。

まずほとんどの企業に、労働者に健康診断を受けさせる義務がありません。そしてイギリス人は昔から、何か健康に問題が起きた場合のみ病院に行く必要があると考えているので、もし異常を感じたら健康診断を受けることができます。

私は以前、このことについてイギリスの医者に話を聞きました。ある医師によると、イギリスの全人口に対して健康診断を実施しない方が費用効果が高く効率的であるようです。イギリスでは医療費が無料のため、国民全員に無料で健康診断を提供することは容易ではありません。それよりも健康に問題がある時だけ病院に行くことの方が最も効率的だと考えられていました。しかし、この考え方は変わりつつあるようです。

最近では、医療関係者はより多くのイギリス人に定期的な健康診断を勧め、深刻な病気を早期に発見できるようにしています。40歳未満の人には無料の健康診断は提供されませんが、40歳以上の人達にはこの考え方が習慣化し始めています。

最後に、イギリスの医療制度は、品質、効率、費用対効果のバランスの違いを模索しています。イギリス人は医療費を直接支払うことに慣れていないのに対し、日本人はある程度の金額を把握しているため、この制度を日本と比較することは少し難しいかもしれません。

時間はかかるかもしれませんが、イギリスでも毎年健康診断を受けることが一般的になる日がくるでしょう。

 

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