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英国特殊部隊「SAS」

世界で最も有名な軍事特殊部隊

「SAS」とは世界で最も古くて有名な特殊部隊です。この「SAS」という言葉を聞いたことがある人もいるかと思います。今日は「SAS」に関する興味深い情報をいくつかお話ししたいと思います。

歴史

まずSASは、MI5やMI6と同じではありません。MI5とMI6はイギリス情報機関であり、 SASは軍事特殊部隊です。「SAS」 は “Special Air Service(特殊空挺部隊)”の略になります。

SASは1941年に第二次世界大戦に構成された特殊部隊です。この時イギリス軍は、北アフリカでドイツ軍とイタリア軍と戦争中でした。北アフリカの戦いでは膠着状態が続き、イギリス軍は戦争に勝つための新しいアイデアを考えていました。

そこで、デビッド・スターリングという若い少佐がある考えを思いついたのです。それは、敵の戦線から独立して小規模な部隊に特別な訓練をさせることでした。イギリス軍とドイツ軍は簡単に砂漠を横断することができなかったため、デビッド・スターリングはこの小規模部隊を使って敵の領域に入り、敵機を破壊し攻撃します。これにより敵は、想定外の攻撃に大混乱を起こすという想定でした。

デビッド・スターリング

当初はこの提案を拒否され、小規模の兵士たちを独立させるという提案をイギリスの軍事司令官は受け入れませんでした。しかし努力の末、デビッド・スターリングは、小規模な部隊を構成するという許可を与えられました。

L Detachment

この新しい部隊は‟L Detachment”と呼ばれ、60人の兵士と5人の士官で構成されたかなり小規模な部隊でした。当初の使命は爆弾を使ってドイツ軍の補給線や飛行場を攻撃し、地上の航空機を破壊することでした。しかし、最初の任務は悪天候によりパラシュートが下降してしまい、災難となりました。何人かは亡くなり、砂漠で行方が分からなくなった人もいました。この時に降下時に装備のほとんどを失くしたために、敵機を破壊することができず失敗に終わります。そして部隊の22人は敵に捕獲されたか、殺されてしまいました。

この後、デビッド・スターリングはパラシュートの操作が難しく危険であることに気付きました。そこで彼は小規模部隊でトラックやジープを使い、砂漠を横断しようと決めたのです。この方が断然いい手段でした。

1942年での2度目の任務では、以前よりはるかに良い結果を残しました。さらなる任務の後、小部隊は様々な飛行場で多くの航空機を破壊することができました。ドイツ軍はこれに衝撃を受け、イギリス軍が最前線から遠く離れた場所から攻撃してくるとは予測していませんでした。そのためドイツ軍は、航空機を守るため飛行場の周りにさらに多くの兵士を配置し直す必要があったのです。

SASは知名度が高くなり、これはウィンストン・チャーチルの息子であるランドルフ・チャーチルがアフリカでSASに入隊したことがきっかけとも言われています。ランドルフは父親にこの冒険について語ると、ウィンストン・チャーチルはもっとその話を知りたがりました。そしてチャーチルはデビッドに直接会い、彼の提案をとても気に入りました。デビッドはチャーチルに会った後、必要な限りの装備と兵士を要求することができたのです。

アフリカの後

やがて、”L Detachment”は “The Special Air Service(特殊空挺部隊)”という名前に改名されました。部隊は拡大し、以前より多くの兵士や装備を使用できるようになりました。1942年に北アフリカの戦いが終わり、SASは1943年にイタリアに送られました。その後1944年にはフランスへ、1945年にはドイツへ戦闘のために送られました。

第二次世界大戦が終わるとSASは解散しますが、1947年に改良されました。イギリス政府は、SASが将来で非常に役に立つ可能性があることに気づいたのです。

1980年

1980年、ロンドンにあるイラン大使館で6人の武装テロリストが26人の人質を拘束しました。交渉の数日後、イギリス政府は人質救出のため、SASを大使館に突入させるよう命じました。この任務は成功し、2人を除いた人質をすべて救出することができたのです。残念なことに突入前に既に1人が殺され、SASが救助中にもう1人が殺されました。1人のテロリストは人質のふりをしていたためその場で捕まり、それ以外のテロリストは全員射殺されました。そしてSASの1人が負傷しました。突入から救助にかかった時間はわずか17分でした。

この出来事によって、世界に‟SAS”の名が広まりました。多くのニュースレポーターやカメラマンがこの救助を記録に残し、世界中のニュースで取り上げられました。この後、他の多くの国々がSASのような特殊部隊の有用性を検討し、独自の部隊を構成していったのです。

Who Dares Wins

SASの座右の銘は‟Who Dares Wins(挑む者に勝利あり)”です。 SASは今でも活動を続け、世界で最もプロフェッショナルな特殊部隊として評価されています。最も優れた兵士だけがSASになることができ、彼らは、自分の生活や経験を話すことは決して許されません。SASの任務の大半はトップシークレットなのです。SASの第二次世界大戦に関する情報は、ここ最近になってやっと公開されてきています。SASについて興味があり、もっと詳しく知りたい方は「SAS: Rogue Heroes – Ben Macintyre」という本を是非読んでみてください。全文英語で書かれているので英語が堪能な方にお勧めします。この本はSASが正式に承認している唯一の本であり、非常に興味深い内容となっています。

 

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